イングランドプレミアリーグの強豪として知られるアーセナルFC。日本人の富安選手も在籍するビッグクラブです。そのアーセナルにとって今や欠かせない存在となった若き主将マルティン・ウーデゴール。アーセナルのシーズン最優秀選手やPFA年間ベストイレブンに選出されるなど、今後の活躍に注目が集まる選手です。

今日はそんなアーセナルの司令塔として活躍するウーデゴール選手について徹底的に解説していきます。

マルティン・ウーデゴール選手のプロフィール

Pinterestより引用
名前マルティン・ウーデゴール
生年月日1998年12月17日
身長/体重178cm/68kg
国籍ノルウェー
ポジションMF
在籍チームアーセナル
ウーデゴール選手のプロフィール

ウーデゴール選手の経歴

Pinterestより引用

ノルウェー時代

ノルウェーにあるストレームスゴトセトというチームの下部組織に所属し、14歳の時にはトップチームの練習にも参加。15歳の時にはプロ契約を結び、トップチームデビューを果たします。史上最年少得点やデビュー後の活躍ぶりから、A代表への招集やビッグクラブへの移籍の可能性が議論されるまでの選手へと成長していきます。

レアルマドリードへの移籍

2015年、彼が16歳となったタイミングで世界の様々なビッグクラブ(リヴァプールやバルセロナなど)への移籍が報じられる中、スペインのレアルマドリードへ移籍します。チーム史上最年少となるリーグ戦デビューを記録するなど期待が集まりますが、レアルマドリードの分厚い選手層の中でトップチームに定着することが出来ず、レアルマドリードの予備チームと言われるカスティージャでプレーすることとなります。

様々なクラブへ移籍を繰り返す

2017年、レアルマドリードで納得のいくパフォーマンスが発揮できなかったことから、オランダのSCヘーレンフェーンに期限付き移籍します。出場機会はあったものの、無得点に終わるなど彼にとっては悔しいシーズンとなりました。その後は同じくオランダのフィテッセやスペインのレアルソシエダに移籍をします。レアルソシエダでの活躍で再び注目を集めた彼は、レアルマドリードへの復帰を果たします。

しかし、当時の監督であったジダン監督の構想外となり、出場機会には恵まれませんでした。

アーセナルFCへ移籍

2021年、アーセナルに移籍。ここアーセナルでの活躍は言うまでもなく、その実力を発揮。トッテナムとのダービー戦でプレミアリーグ初ゴールを決めるなどの活躍を見せ、その才能を高く評価されます。

2022年にはアーセナルのキャプテンに就任し、プレミアリーグ月間最優秀選手やアーセナルの22-23シーズンの最優秀選手、PFA年間ベストイレブンに選出されるなど、徐々に世界的プレーヤーへと成長していきます。

代表

2014年、彼が15歳の時にノルウェー史上最年少でA代表デビューを果たします。そこからは欧州選手権やユーロ予選にも出場するなど、若くからノルウェー期待の選手として活躍します。

2021年には22歳という若さながらにノルウェー代表のキャプテンに就任します。2022年に開催されたカタールワールドカップでは、惜しくもグループステージ敗退に終わり、悔しい結果となりました。次のワールドカップでは彼の活躍とノルウェーの躍進に期待したいですね。

ウーデゴール選手のポジション

アーセナルでは攻撃的ミッドフィルダー(OMF)やトップ下としてプレーすることが多いですね。その他にもボランチやウィングなど、様々なポジションでの経験があります。アーセナルでは主に黄色でマークした位置で起用されることが多いですね。

ウーデゴール選手のプレースタイル

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では、これからウーデゴール選手のプレースタイルについて解説していきます。彼が若くして世界の様々なビッグクラブから注目を集め、今ではアーセナルやノルウェー代表のキャプテンを務める世界的プレーヤーまでに成長した、そのプレーとは一体どんなものなのか?

一緒に見ていきましょう。

抜群のチャンスメイク力

彼の特徴はなんといっても、チャンスメイク力にあると思っています。味方の使い方や活かし方が非常に上手い選手だと思います。空いているスペースやフリーの味方に確実にパスを届ける技術と判断力を持っていますし、コートのどこでボールを持っていても彼のパス1つで一気にチャンスに変えることができます。ショートパス1本でもロングパスにしても流れを変えるパスを通すことができます。

私が個人的にすごいなといつも思うのが、パスを出すタイミングですね。ワンテンポずらしたり、時にはダイレクトでパスを通したり、一度自分がキープして時間を作ってからパスを通すなど、その状況において、味方の特徴を活かしつつ相手にとって一番嫌なことをするのがとても上手い選手だなと思っています。また、ドリブルやボールキープの技術も高いので、どんな状況であっても確実にチャンスに繋げることができる最強のMFと言えますね。

広い視野とサッカーIQの高さ

先ほどお伝えしたチャンスメイク力にも繋がってきますが、この視野の広さとサッカーIQの高さは現代サッカーにおいてもトップクラスでしょう。

相手ゴール前であってもビルドアップ時の自陣内であっても、どこであっても常に冷静に味方の状況や空いているスペース、裏抜け、キーパー位置など全てを確認し、より良い判断を選択することが出来る選手です。速いテンポでパスを通したり、ダイレクトでスルーパスを通すことが出来るのは、ボール保持中であってもそうでなくても、常に試合状況を広い視野で捉えることが出来ているからだと思います。

また、アーセナルの監督であるアルテタ監督から、「非常に賢い選手だ」と称賛されているように、サッカーIQの高さも彼の特徴だと思います。たまに彼のことを「メスト・エジルの後継者だ」という人がいますが、その理由も個人的には納得できます。何が最良の選択かを常に考え、それを実行することができる選手であり、またその選択肢も多いのでプレーの引き出しも増える、そんな選手だと思います。

左利きの圧倒的な精度の高さ

彼の左足の精度の高さはプレーを見たことがある人であれば、もう説明はいらないぐらいでしょう。

ドリブルのタッチはもちろん、シュートやパスのキック精度も抜群です。味方のプレーしやすい位置に確実に届ける正確なパスや、ボックス外から放つ強烈ミドルの正確さもトップクラスです。彼を信じてスペースに何度もスプリントをかける味方選手を見ていれば、その精度の高さがチームメイトからも認められたものだということがよく分かりますね。その為、フリーキックやコーナーキックのキッカーを任せられることも多いです。

この精度の高さはゴール数やアシスト数の結果にも表れており、昨シーズンはリーグ戦37試合に出場し、15ゴール7アシストを記録しています。もちろんこの部分以外の要素も関係しているとは思いますが、彼の左足の精度の高さが証明された結果だったと思います。

ウーデゴール選手のプレー集

では、プレースタイルについての解説をしたところで彼のプレーを見ていきましょう。彼がなぜこれまでの活躍が出来るのか、先ほどのプレースタイルについての解説も踏まえてご覧ください。

YouTube:SPOTVNOWさんより引用

ウーデゴール選手の過去成績

シーズン在籍チーム成績
2018-19シーズンフィテッセ48試合14ゴール12アシスト
2019-20シーズンレアルソシエダ45試合8ゴール12アシスト
2020-21シーズンアーセナル33試合2ゴール5アシスト
2021-22シーズンアーセナル59試合9ゴール8アシスト
2022-23シーズンアーセナル55試合15ゴール9アシスト
ウーデゴール選手の過去成績

※リーグ戦、代表戦全ての公式戦を含めた結果です。

ウーデゴール選手のマドリード時代の評価と現在の評価

マドリード時代の評価

レアルマドリードでは史上最年少となるリーグ戦デビューを果たすなど、これからのレアルマドリードの未来を担う存在として大きな期待を集めましたが、実際は選手層の厚さやレアルの戦術に上手く馴染むことが出来ず、トップチームでの出場機会はあまり与えられませんでした。

母国であるノルウェーを始め世界のサッカーファンの間では、移籍が早すぎたのではないかとの声も見られ、当時16歳であった彼には厳しい目が向けられました。

その後は移籍を繰り返し、20-21シーズンにレアルに復帰しますが、ここでも監督の信頼を勝ち取ることが出来ず、チームの構想外となりました。

現在の評価

アーセナルで飛躍的な成長を遂げた彼は、今や現代MFの中でもトップクラスの選手と言えるほどに成長しました。現地メディアでも試合のたびに称賛され、母国ノルウェーでは英雄的存在となっています。これからのアーセナルやノルウェーの未来に欠かせない存在になったと言えますね。

ウーデゴール選手の人柄やプライベートは?

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世界トップクラスのMFと称賛されるウーデゴール選手の人柄やプライベートについて解説していきます。

富安選手と仲が良い

アーセナルに移籍し、初のイングランドでのプレーとなる富安選手に移籍後真っ先に声をかけたのがウーデゴール選手だそうです。

「アーセナルでのプレーを楽しめ」と声をかけたみたいですね。22-23シーズンプレミアリーグのマンチェスター・シティ戦で、富安選手の致命的ミスによりアーセナルが失点した時も、富安選手に真っ先に駆け寄り励ます姿を見せるなど、常に気に掛けている姿が印象的です。そういったウーデゴール選手の気配りもあり、富安選手とは非常に仲が良いそうです。

富安選手だけに限らず、常にチームメイトを気に掛ける姿は度々目にすることがあり、アーセナルでも母国ノルウェーでもキャプテンを任せられる理由も納得できます。

ダンサーの彼女がいる

ウーデゴール選手にはダンサーの彼女がいるそうで、その方とデートをする姿がメディアでも取り上げられています。インスタグラムのフォロワーが10万人を超えるダンサーだそうで、結構有名な方のようです。

馴れ初めや詳細は公開されていないようですので、確認でき次第追記したいと思います。

レアルマドリードに感謝している

お伝えしてきた様に、彼は2度レアルマドリードでのプレーに挑戦していますが、どちらも出場機会には恵まれず、結局移籍するという形となっています。彼自身も語っているように、レアルマドリードでの挫折は彼にとっても相当辛かったようです。それでも、そんな経験をさせてくれたレアルマドリードには感謝しているとインタビューでも答えています。

こういった姿から彼が一流のサッカー選手であり、活躍し続けられる理由も分かる気がしますね。

まとめ

さて、今日は現代MF最高の一人と称され、アーセナルの主将として活躍するマルティン・ウーデゴール選手について解説を行ってきました。

彼がどんな選手でどんな特徴があり、なぜ活躍できるのかお分かりいただけたでしょうか?彼のプレーは創造性に溢れ、見ている人を釘付けにさせる、そんな力があると思っています。そんな彼が今後どんなプレーを見せてくれるのか、アーセナルや母国であるノルウェーが彼の存在によってどんな成長を遂げていくのか非常に楽しみですね。

では、また。

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