皆さんは、テレビでよく見るプロサッカー選手たちが引退後のセカンドキャリアをどうしているのか気になったことはありませんか?

プロサッカー選手が普通の社会人と同じように、60歳ぐらいまで現役を続けることはほぼ不可能です。その為、引退した選手たちは第2の人生を歩んでいくわけですが、セカンドキャリアとして色んな選択肢がある中で、成功する人も失敗する人も様々です。

そこで今日は、プロサッカー選手たちが実際にセカンドキャリアをどう歩んでいくのか、またセカンドキャリアを成功させるにあたって何が大切なのかを詳しく解説していきます。

サッカー選手の引退理由

まず、プロサッカー選手が引退を決意する理由として何が一番多いのでしょうか?

一番はやはりパフォーマンスに関係する理由が多いみたいです。期待通りのパフォーマンスが発揮できずに戦力外になったり、ケガの影響で思うようなプレーができなかったり、年齢による衰えもあるでしょう。そういったパフォーマンスの低下によって引退を決意する選手が多いようです。

その他には、モチベーションの低下や、収入の問題、結婚や出産などのイベントも引退理由として多いようです。

サッカー選手の平均寿命(引退年齢)

サッカー選手の引退と聞くと、35~40歳ぐらいの選手がすることのように感じるかもしれませんが、実はサッカー選手の平均寿命は25~26歳あたりだと言われています。入れ替わりが激しく、結果が全ての世界なので、結果を残せない選手は平均寿命よりも早く引退するケースもあります。20代のうちに、セカンドキャリアについて考えていく必要がある選手も多いということですね。

テレビや動画配信サイトなどを見ていると、サッカー選手達の輝かしい活躍が目に入ってきますが、その裏には厳しい現実もあるということですね。

サッカー選手引退後のセカンドキャリアについて

では、具体的に引退後のセカンドキャリアについてどんなものがあるのか?それを今から解説します。

一般企業に就職する

一番ベターで多いのが、この一般企業への就職です。業種としては不動産業や保険などの営業職が多いようです。営業職もサッカー選手同様、結果を残せば高収入が期待できる職業です。その為、現役時代以上の収入を得ている元選手も少なくありませんが、その逆もあり得ます。自分自身の得意不得意を見極めたうえで、就職先を考える必要がありそうですね。

指導者やクラブスタッフなどのサッカー関係の仕事

次に多いのが、サッカー関係の仕事に就くケースです。自分の経験上でも、サッカー選手で、ある程度自分の競技人生に満足し引退を考え始めた選手は、指導者を目指すケースが多い傾向にあると思っています。その為、実績のある選手であればプロの監督やコーチを目指したり、その他にもアマチュアチームの指導者、子供向けにサッカー教室を開いたり、サッカースクールを始める選手もいます。また、指導者ではなく、クラブスタッフとして雇用される場合もあるようです。

起業する

引退後に起業するケースもあります。飲食やアパレルなどの業界で起業したり、実家の会社を引き継ぐこともあるようです。起業した例で有名なところで言うと、サッカー日本代表のレジェンド中田英寿さんは「株式会社JAPAN CRAFT SAKE COMPANY」という会社を設立し、現在も活躍されています。

タレント業

これはその選手の知名度や人気にもよりますが、現役時代から人気があった選手はタレント業を本業にしていくパターンもあります。

トーク力があったり、日本代表クラスの選手であれば、試合の実況解説や、ニュース関係、バラエティ番組やCMの出演などの仕事も舞い込んでくる為、現役時代またはそれ以上の収入を得るケースもあるようです。

サッカーとは別の道を選択する選手も多い

上でも紹介してきたように指導者やクラブスタッフなどサッカー関係の仕事に就く元選手も多い一方で、全く関係のない職業に就くケースも多いです。自分がやりたいこと、得意とすることなど自己分析をしっかりと行っておくことはサッカー選手としてもその後の人生にとっても大切そうですね。

サッカー選手の平均年収と引退後の年収

サッカー選手の平均年収

平均年収は所属するリーグやチーム、もちろんパフォーマンスによって大きく変わってきますが、

J1で約3500万円、J2で約450万円、J3で約300万円程だと言われています。日本トップレベルの選手になれれば1億円を超えるケースもある一方で、J2やJ3では平均年収が一気に落ちる為、アルバイトや仕事をしながら生計を立てている選手もいるようです。

引退後の年収

これはどんな職に就くか、何をするのかでかなり差が開くので、平均を出すことが難しいですが、現役時代からある程度知名度や人気があった元選手や、起業で成功した元選手であれば現役時代またはそれ以上の収入が期待できるかもしれません。

その一方で引退後のセカンドキャリアをうまく歩めなかった場合は、収入が激減する可能性も大いにあることを頭に入れておく必要があるでしょう。

サッカー選手が引退後に陥る苦悩

プロの世界で活躍する選手たちは、学生時代からサッカーに全てを費やしてきたという人が多いです。その為、社会のことやお金回りのこと、家事全般に関しても全くできない、知らないという選手が割と多く、引退後にサッカー選手としてではない生き方に戸惑うケースがよくあるみたいですね。

サッカー選手ではなく、いち社会人として生きていくことが難しいと感じるのはサッカー選手ならではの苦悩だと言えますね。

引退後のセカンドキャリア支援

こうした状況から、サッカー選手の引退後のセカンドキャリアを支援しようという動きが広まっています。Jリーグでは2002年に「セカンドキャリアサポートセンター」を設立し、新人研修や職業訓練のサポートを行うなど、この問題の改善に取り組んでいます。ですが、結局のところ就職活動を行ったり、起業したりするのは選手自身ですので、どこまで手厚い支援をできているのかは疑問が浮かぶところでもあります。

支援が充実する国もある

サッカー選手引退後のセカンドキャリア支援の動きが遅れている日本ですが、海外ではその支援はとても充実したものとなっているようです。

ドイツでは、サッカー連盟によって指定された学校があり、ブンデスリーガの各チームや世界トップレベルのチームがその各学校と連携を取りながら、選手たちが十分な教育を受けられるよう動いています。また、試験と試合が重なった日には試験が優先されるなど、ドイツサッカー界全体で選手たちのセカンドキャリアを支援する動きがあります。

その為ドイツでは、ブンデスリーガでプレーしながら、大学で卒業資格取得に向けて勉強する選手もいるようです。

引退後のセカンドキャリアで成功した選手を紹介

サッカー選手が引退後のセカンドキャリアにおいて、成功するあるいは幸せに生きていけるようになることは、とても難しいことは十分に伝わったかと思います。ですが、そんな中でも引退後のセカンドキャリアで成功した元選手達もいますので、その一部を紹介します。

内田篤人

ご存じの方も多いかと思いますが、日本代表や海外の強豪チームでも活躍した内田選手は現在、ニュース番組の出演やサッカーの実況や解説、CM出演など、タレントとして幅広く活躍されています。彼の知名度や人気はやはり現役時代から変わらずのようですね。

名波浩

現役引退後からJリーグのチームで監督をするなど、サッカー指導者として活躍されています。最近では快進撃を続ける日本代表のコーチを務めるなど、指導者として確かな地位を確立していますね。

森敦彦

1997年に25歳という若さで引退後、東京にバーをオープンさせたり、ファッションブランドを立ち上げるなど、知る人ぞ知る存在です。彼が立ち上げたファッションブランドの「ワコマリア」も様々な年齢層から支持を集める人気ブランドとして有名です。

サッカーで培ったスキルはセカンドキャリアにおいて財産となる

色んな例を紹介してきましたが、確実に言えることはサッカーというスポーツで得たスキルはセカンドキャリアにおいて財産になるということです。セカンドキャリアではありませんが、私自身もサッカーを17年間やってきて、そこで得たスキルや経験は今の自分にとっての財産だと感じています。

忍耐力や協調性、コミュニケーション力、リーダーシップなどたくさんのスキルがサッカーからは得られます。何が得られるかは人それぞれかもしれませんが、サッカーで得たスキルは自分の強みとなり、その強みは確実にセカンドキャリアにおいて生きてきます。先ほど紹介したセカンドキャリアで成功した元選手たちも、サッカーで得たスキルや知識があるからこそ、成功に繋がっているのではないかと思います。

サッカー選手が引退前(現役中)に準備しておくこと

サッカー選手が引退後のセカンドキャリアをより良いものにする為には、現役時代からの準備が必須です。では、具体的に何を準備するのか?

それは、自分が何をしたいのかを把握すること、つまり自己分析です。自己分析が大切だということは先ほどもお伝えしましたが、これが出来ていないとセカンドキャリアを円滑に進めることができません。

引退後、自分がしたいこと、したい仕事はあるのか?それ次第で現役中にやるべきことが変わってきます。例えば、一般企業に就職するのであれば業種にもよりますが、PC操作に慣れておくだったり、起業しようと考えているのであれば、経営や税金についての知識が必要です。このように選手自身が引退後のセカンドキャリアを円滑に進めていきたい、失敗したくないと考えているのであれば、必ず現役中に準備しておくべきことだと思います。

まとめ

ここまで読んでくださりありがとうございます。

さて今日は、サッカー選手の引退後のセカンドキャリアについて解説してきましたが、どうだったでしょうか?実際にサッカー選手が引退後どうしているのか、またセカンドキャリアを成功させる為に選手たちには何が必要なのかが理解できましたね。

サッカー選手に限らず、引退後のセカンドキャリアで悩む選手は多いです。そんな選手たちがより幸せな人生を歩んでいけるように、選手自身はもちろん、スポーツ界全体としても努力していく必要がありそうですね。

では、また。

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