現在、プレミアリーグの強豪リバプールに所属する遠藤航選手。
2023年12月に日本人初の快挙である「リバプール月間MVP」を受賞し、世界から多くの関心が彼に集まっています。
また、日本代表ではキャプテンを務め、日本サッカーを牽引する存在として活躍しています。
そんな世界トップレベルのビッグクラブで活躍し、日本代表のキャプテンも務める彼が、どんなプレースタイルでどんな選手なのか。
今日は、「遠藤航」という選手について徹底的に解説していこうと思います。
この記事を読めば、彼の全てが分かるでしょう。
遠藤航選手のプロフィール
国籍 | 日本 |
生年月日(年齢) | 1993年2月9日(30歳) |
身長/体重 | 178cm/77kg |
所属チーム | リバプールFC(イングランド) |
遠藤航選手の経歴や獲得タイトル
少年時代(プロ入り前)
彼は、小学1年生の時にサッカーを始めます。当時、横浜Fマリノスの大ファンだったこともあり、小学高学年の時には横浜Fマリノスジュニアユースのセレクションを受けますが落選します。計3回落選しているそうです。それだけマリノスファンだったということがわかりますね(笑)。
中学は南戸塚中学校という学校のサッカー部に所属し、サッカーを続けます。チームは県ベスト8、自身も市トレセンに選出されるぐらいで、目立った成績は残せなかったそうです。ですが、中学2年の時に参加した湘南ベルマーレユースの練習で当時のユースの監督から興味を持たれ、中学3年時には湘南ベルマーレからオファーを受けます。
そして高校進学と同時に湘南ベルマーレユースに入団します。高校2年時には神奈川県少年選抜のキャプテンとして優勝に貢献。高校3年時には、2種登録で早くもJ1デビューを果たします。
湘南ベルマーレ時代
デビューの翌年の2011年には、トップチームに昇格。その翌年には19歳ながらにチームのキャプテンを任されるなど期待の若手として活躍し、チームのJ1昇格にも貢献します。チームはたった1年でJ2に降格してしまいますが、2013年、2014年と湘南ベルマーレでプレーし、中心選手としての活躍を見せます。
浦和レッズ時代
2015年、浦和レッズに完全移籍します。浦和レッズ在籍中にはルヴァンカップ優勝、AFCチャンピオンズリーグ優勝などのタイトルを獲得します。また、2018年にロシアワールドカップのメンバーに選出されますが、出場機会はありませんでした。
シント=トロイデンVV時代
ワールドカップでの悔しさをバネに、2018年ベルギーのシント=トロイデンVVに移籍します。デビュー戦で早速ゴールを決めるなど、大きなインパクト与えるデビュー戦となりました。結果、このチームでは2シーズンのみをプレーし、次のシュトゥットガルトに移籍を決めます。
シュトゥットガルト時代
2019年に移籍し、チームの1部リーグ昇格、ブンデスリーガ年間ベストイレブン、その他マンオブザマッチに選出されるなど、世界から注目を集める活躍を見せます。
また、2021年には彼の代名詞とも言える「デュエル」記録がリーグ最多となります。
※デュエルとは…1対1の強さ、対人守備の強さ。
2021-2022シーズンにはチームのキャプテンを務め、残留争いからチームを救うゴールを挙げるなど、大きく貢献します。そしてこのシーズンは2年連続となるリーグ最多デュエルを記録します。
リバプール時代
2023年にシュトゥットガルト時代の活躍に注目が集まり、またリバプールの中盤に空きがあったこともあり、30歳の選手としては異例の4年契約で移籍します。
味方の退場やプレミアリーグのスピード感に慣れていないなど、加入後からなかなか難しい局面での試合が続き、出場機会を失う場面もありました。ですが、12月3日のフラム戦でチームを救う同点ゴールを挙げるなど、徐々にその実力が認められ、公式戦7試合連続先発フル出場する活躍を見せます。
そしてこうした活躍が大きく評価され、2023年12月のリバプール月間MVPに選出されました。
2024年のカラバオカップでは、決勝のチェルシー戦にフル出場。チームを優勝に導く活躍を見せ、見事移籍後初タイトルを獲得しました。
日本代表
U-19日本代表に選出されるなど、若くから日本代表として活躍します。2018年にはロシアワールドカップのメンバーに選出されますが、出場機会はありませんでした。
その後、2019年AFCアジアカップのメンバーに選出され、中心選手としてチームを引っ張り、準優勝という結果に貢献します。2022年にはカタールワールドカップのメンバーに選出され、全試合に出場。スペインやドイツを破る快挙を見せ、チームのベスト16に貢献しました。
遠藤航選手のポジションは?
彼のポジションは、守備的ミッドフィルダーです。DMFと言われるポジションですね。守備的ということもあり、センターバックやサイドバックの経験もあります。
黄色の場所が現在リバプールで活躍する遠藤選手のポジションです。ディフェンスラインより1つ前、攻撃的ミッドフィルダーの1つ下と言った位置になります。
遠藤航選手のプレースタイル
日本代表でキャプテンを務め、リバプールでも活躍を見せる遠藤選手ですが、一体どんなプレースタイルなのでしょうか?ここでは彼のプレースタイルについて解説していきます。
デュエルの強さ
遠藤選手を語るうえでは欠かせないポイントですね。彼の最大の特徴、そして強みはこの部分でしょう。ブンデスリーガで2年連続となる最多デュエル記録を達成したことが彼の強さを物語っていますね。現在所属しているリバプールでも、その強さを発揮した守備が印象的です。
日本に比べ、海外は体格の大きい選手、スピードのある選手が多い中で、決して1対1で負けていませんし、身長178cmとそこまで大きい選手ではないものの、競り合いも負けません。
なぜこんなにも彼がデュエルで勝てるのか?それは、当たり負けしない体の強さと抜群の読みが関係していると思います。海外の体格の大きい選手に接触されても決して負けない体幹の強さとパワーがありますし、予測力に優れているのでインターセプトや相手のコースを潰したり、セカンドボールを先に触ることもできます。この辺りが他の選手に比べて、頭1つ抜けている部分であり、彼の強さの秘訣だと思っています。
万能型守備的ミッドフィルダー
彼は守備的ミッドフィルダーで出場することが多いですが、守備的ポジションであれば、どこでもできる万能型な選手です。センターバック、サイドバックの経験もあり、チームに1人は欲しいようなユーティリティ溢れる選手ですね。
どこのポジションでもそれなりのパフォーマンスを見せてくれる彼の適応能力は、さすがとしか言いようがありませんね。
状況判断力と鋭い縦パス
彼は守備的ミッドフィルダーでプレーすることが多いので、比較的低めの位置でボールを受けることが多いですが、周囲の状況を見て的確な判断ができる選手です。今攻撃のスイッチを入れるべきなのか、あるいは落ち着いて一旦ボールを保持すべきなのか。そこの判断が的確なので、彼がこのポジションにいるだけでチームが安定するのでしょうね。ボールを奪われるとすぐにピンチを招いてしまうポジションだからこそ、必要不可欠な能力ですね。
また、攻撃のスイッチを入れる縦パスも非常にうまいです。彼のパス1本でチャンスを演出することもありますし、そのタイミングで相手が1番嫌なスペースや選手に配球することもできます。この能力は守備的ミッドフィルダーでありながらも、相手にとって非常に脅威となる部分だと思います。
ウィークポイントは(不得意な部分)?
遠藤選手が、いかに能力の高い選手であるかはもうお分かりいただけたと思いますが、逆にウィークポイント(弱点)はあるのでしょうか?
あくまで私の個人的な意見になりますが、彼のウィークポイントはボール保持技術だと思います。速い判断でボールを散らして攻撃に繋げたり、リスク回避したりするのが最善ですが、時にはドリブルでボールを運んだり、前線からのプレスを自分の力で打開するべき状況が出てきます。そんな時にドリブルを引っ掛けてしまうシーンを度々見かけます。
どちらかと言えば守備寄りの選手ですので、この技術がそこまで高くないのは仕方ないかもしれませんが、実際に同じポジションで活躍するカゼミーロ選手やセルヒオブスケツ選手などはボールの保持技術が本当に高いです。ですので遠藤選手のこの部分のレベルがもっと高くなれば怖いものなしになると思います。
遠藤選手ってどんな選手?プライベートは?
ここまでサッカー面でのお話しばかりしてきましたが、遠藤選手がどんな選手でどんなプライベートを過ごしているのか?ここでは彼の人物像について解説していきます。
4人の子供を持つ父親
高校時代に同級生だった奥さんと19歳の時に結婚し、今では4人の子供を持つ父親となっています。遠藤選手の試合には家族全員が応援に来るなど、家族の仲の良さが伝わってきますね。
遠藤選手の「LEGENDO」エピソード
2021-22シーズン、遠藤選手が所属するシュトゥットガルトは1部残留争いに苦しんでいました。そんな中、迎えた最終節。後半アディショナルタイムにクラブの1部残留を決定づける勝ち越しゴールを決めます。
その後日、遠藤選手の自宅の前に近所の子供たちが、彼を称える落書きを残していったそうです。
彼がサポーターから愛されていたことが分かる出来事ですね。
遠藤選手はなぜマウスピースをしているのか?
シュトゥットガルト在籍時代に、医者の勧めで着用し始めたのがきっかけみたいです。本来、マウスピースは歯を守るといった目的があります。ですが遠藤選手はこの目的に加えて、メンタル的な部分も関係していると話しているそうで、リラックス効果や試合への切り替えをこのマウスピースの着用で行っているそうです。
彼にとってのルーティンとなっているみたいですね。
遠藤選手の着用スパイクは?
では、続いて遠藤選手が愛用しているスパイクを紹介していきます。
遠藤選手が愛用しているメーカーは、プーマみたいですね。
その中でも特に「フューチャー」といわれるモデルを着用しています。
一緒のスパイクが欲しい!なんて方は1度チェックしてみてくださいね。
遠藤選手の歴代背番号からわかること
遠藤選手の各クラブ、日本代表での歴代の背番号からわかることがありました。以下の表は歴代のチームと背番号です。
所属チーム | 背番号 |
湘南ベルマーレ | 3、26、33 |
浦和レッズ | 6 |
シント=トロイデンVV | 33 |
シュトゥットガルト | 3 |
リバプール | 3 |
日本代表 | 6 |
見ての通り、「3」と「6」が多いです。どういった意味があるのかはわかりませんが、もしかしたらこの2つの番号に何かこだわりがあるのかもしれませんね。皆さんは何だと思いますか?
リバプールデビュー戦の結果と現地の評価
デビュー戦の結果
2023年8月19日に開催されたプレミアリーグ第2節ボーンマス戦で、3-1でリードする後半63分に途中出場し、リバプール&プレミアリーグデビューを果たします。移籍からわずか1日でのデビューとなりました。
チームは遠藤出場後もリードを守り続け、そのまま3-1で勝利しています。チームに合流後すぐの試合となりましたが、デビュー戦を勝利で終えることが出来ました。
現地の評価
クロップ監督から、「難しい状況であったが、よくやったと思う」との評価を受け、最高のパフォーマンスとまではいかなかったものの、自分の役割を全うする活躍を見せました。
また、試合中には遠藤のタックルに歓声が上がる場面もあり、堅実なスタートだったのではないでしょうか。
2023年12月の「リバプール月間MVP」を受賞
移籍時は、「30歳の選手に移籍金40億円は高すぎる」との声もあり、現地では賛否両論あったそうです。また、移籍後数か月は出場機会も少なく、現地では遠藤選手の移籍を失敗だとする声もあったそうですが、2023年12月3日のフラム戦をきっかけに出場機会も多くなり、リバプールのスタメンとして活躍。その活躍が認められ、2023年12月の「リバプール月間MVP」を受賞しました。
今では現地サポーターからも認められ、実力を結果で証明することが出来たと言えます。
こうした世界のビッグクラブで日本人選手がMVPを受賞できることは本当に誇らしいことですね。
まとめ
さて、今日は日本代表でキャプテンを務め、プレミアリーグの強豪リバプールでも活躍する遠藤航選手について徹底的に解説してきました。彼の経歴からプレースタイル、プライベートまで幅広くお伝えできたかと思います。
日本サッカー界を牽引する存在として、今後も彼の活躍から目が離せませんね!
では、また。