皆様、お待ちかねだったのではないでしょうか。とうとうJリーグも2024年シーズンが幕を開けました!

「今年も神戸は強い」「川崎がくる」「今年は横浜」「広島が要注意」などなど…熱い議論を繰り広げていらっしゃったのではないでしょうか。そこで今回は開幕から少し経ってしまいましたが、2024年シーズンのJ1優勝予想をしていきたいと思います。

2023年シーズンの振り返り

Pinterestより引用

2024年のJ1優勝予想をしていく前に、まずは昨シーズンの結果を振り返ってみましょう。

結果クラブ名
J1リーグ優勝ヴィッセル神戸
ルヴァンカップ優勝アビスパ福岡
天皇杯優勝川崎フロンターレ
J2リーグ降格横浜FC
2023年主要タイトル獲得チームとJ2降格チーム

以上のように神戸や福岡の初戴冠という2023シーズンとなりました。特に福岡はリーグでも7位と、クラブ創設以来最高の1年になったのではないでしょうか。

2023年J1順位表

続いて2023年シーズンの全順位です。

順位チーム勝ち点
1ヴィッセル神戸712185602931
2横浜F・マリノス641978634023
3サンフレッチェ広島5817710422814
4浦和レッズ5715127422715
5鹿島アントラーズ5214101043349
6名古屋グランパス5214101041365
7アビスパ福岡51156133743-6
8川崎フロンターレ501481251456
9セレッソ大阪491541539345
10アルビレックス新潟451112113640-4
11FC東京43127154246-4
12北海道コンサドーレ札幌401010145661-5
13京都サンガF.C.40124184045-5
14サガン鳥栖38911144347-4
15湘南ベルマーレ34810164056-16
16ガンバ大阪3497183861-23
17柏レイソル33615133347-14
18横浜FC2978193158-27
2023年J1リーグ結果

昨シーズンも色々ありましたね。

まずは川崎フロンターレの「王座陥落」と言ってもいいほど、シーズンを通してしんどい1年間が続いたことが世代交代の難しさを改めて教えてくれたと感じています。

そしてヴィッセル神戸が最後まで走り抜けたこと。正直、夏場過ぎに失速すると思っていましたが本当に強かったです。

個人的にはサガン鳥栖が降格と思っていました。毎年のように大量の選手流出、毎年一からのチーム作り。優秀なアカデミー出身者も流出。一時期は資金難にも陥りましたが、クラブとして本当によく立て直したなと思います。

2024年J1リーグ順位予想

nikkansports.comさんより引用

では、いよいよ本題の2024年J1リーグの順位予想に入りたいと思います。全20チームの予想になります。

順位チーム
1浦和レッズ
2サンフレッチェ広島
3ヴィッセル神戸
4町田ゼルビア
5横浜F・マリノス
6鹿島アントラーズ
7川崎フロンターレ
8セレッソ大阪
9サガン鳥栖
10FC東京
11ガンバ大阪
12名古屋グランパス
13アビスパ福岡
14東京ヴェルディ
15京都サンガF.C.
16柏レイソル
17湘南ベルマーレ
18北海道コンサドーレ札幌
19ジュビロ磐田
20アルビレックス新潟
2024年J1リーグ順位予想表

順位予想解説

では筆者がなぜこのような順位予想をしたのか、1チームずつ簡単に解説していきたいと思います。

優勝 浦和レッズ

・若手有望選手を武者修行に出したが、十分な補強に成功している。
・特にMFは強力な外国人と松尾・前田・渡辺を獲得。
新監督がうまく手綱を握れるか。そこが優勝のポイントになる。

2位 サンフレッチェ広島

・強固な守備力と安定性を維持。
新加入のFW大橋は期待大。シーズン通して活躍すれば優勝もあり。
・年間通して得点力を押し上げられるのかがポイント。

3位 ヴィッセル神戸

・山口、酒井のバックアッパーには井手口、広瀬という豪華すぎる2名を獲得。
・大迫、武藤のバックアッパーは少々物足りない印象。
・CBが手薄。ここに強力な外国人を連れてきてもよかった。

4位 町田ゼルビア

一貫した戦い方と組織力はJ1でも上位。GK谷やMF仙頭の獲得はチーム戦術とマッチング。
・各ポジションに補強を敢行。実力者の獲得に成功し、選手層も充実。
・対策を練られてからの町田スタイルver2.0がなければ苦しいシーズンとなりそう。

5位 横浜F・マリノス

選手構成は国内屈指。CB角田の所には山村・渡辺を2枚取り。
・横浜のスタイルにとってGKは特別なポジション。GK一森が抜けた穴がどうなるか。
・新監督が吉と出るか凶と出るか。

6位 鹿島アントラーズ

・IN・OUTともにあまり動きがなく、昨シーズンベースの構成で戦える。
・良くも悪くも新外国人の出来次第。
・気が付けば上位にいることが多いが、果たしてその力は今年も健在なのか。

7位 川崎フロンターレ

・SBに三浦・ファンウェルメスケルセン、FWにエリソンといった実力者が加入。
世代交代による苦しみは今年も続きそう。
・MF山本ら含め今シーズンは融合がテーマか。

8位 セレッソ大阪

・昨シーズンの主力級はほぼ残留。そこにMF田中の加入で安定感を手に入れた。
・さらに新外国人の2名とSB登里、怪我明けの清武と選手層も不安はない。
・2022以前の主力級が大量流出。

9位 サガン鳥栖

・選手の入れ替わりが最小限となって昨年ベースのチーム構成でスタートを切れた。
・小野と岩崎は流出したが、MF中原を獲得。
・今回の岩崎やアカデミー出身者が相次いでダービー相手の福岡へ移籍している。

10位 FC東京

・新戦力としてDMF,OMF,WG,CFに推進力のある実力者を補強。攻撃的スタイル構築なるか。
・中でも快速FW小柏がうまくフィットすれば攻撃力は格段にアップするだろう。
・毎年のように期待を裏切ってしまう悪癖が出ないようにしたい。

11位 ガンバ大阪

・選手名だけ見れば国内トップクラス。
・特に夏場をいかに凌ぐかがポイントとなる。
ストライカーがいない。今年も点が獲れないシーズンとなりそう。

12位 名古屋グランパス

・ユンカー、パトリック、山岸といった攻撃陣は豪華そのもの。
・中谷、藤井、森下が抜けた守備陣で堅守を築けるか。
・得点数は大きくプラスになるかもしれないが失点も大きくプラスされる可能性も。

13位 アビスパ福岡

・FWベンカリファ、MF岩崎、MF松岡と的確なピンポイント補強に成功。
・チームのベースは昨シーズンに構築されているのであとは煮詰めていくだけか。
・抜けた選手が山岸、ルキアン、井手口、三國と好調アビスパを支えた選手達という点。

14位 東京ヴェルディ

・堅守速攻に磨きをかけるべく、見木、山見、木村といった特徴ある選手を補強した。
・堅守の守備陣もほぼ残留した。
若いチームゆえにノレば強いが、その逆も大いにあり得ると考える。

15位 京都サンガF.C.

・豊川・原の流出回避は京都にとって最高の補強となる。
・守備の要、井上の流出はW鈴木獲得で埋まるのか。
・福岡、川崎、谷内田など若手の大ブレークが必須。

16位 柏レイソル

昨シーズン後半の13試合では2つしか負けておらず、「負けない」ベースは構築できたはず。
・主力選手が相次いで流出。
・細谷がオリンピック後にどうなるかが大きな分岐点になるのではないか。

17位 湘南ベルマーレ

・田中、杉岡、畑といった人気銘柄が残留した。
・ルキアンが大橋の代役となりえるのか不透明。
選手層の薄さは大きな不安点。

18位 北海道コンサドーレ札幌

・田中、小柏、フェルナンデスの流出はチームに大ダメージ。この穴は簡単に埋まらないのでは。
昨年多かった失点のところが補強できていない。
・得点は減り、失点は増えると予想。

19位 ジュビロ磐田

・昨年の補強禁止処分の影響もあって大量の選手流入があった。
・MF平川など期待大の選手もいるが、チーム再編成からとなると大きな出遅れ感は否めない。
・守備で苦しんだ一昨年シーズンを糧にできているか。

20位 アルビレックス新潟

・長年チームを支えてきたMF高の流出。
・今シーズンもストライカーがいないこと。

・予算の問題もあるだろうが、補強が思い通りにいかなかったか。

J1優勝争いはこうなる!

Pinterestより引用

では次にJ1優勝争いに焦点を当てて解説していきます。

そもそもJ1優勝、又は優勝争いに参加するのであればどれぐらいの勝ち点が必要なのか。まずは優勝に必要な勝ち点がどれくらいになるのかを見ていきましょう。

優勝に必要な勝ち点

優勝チーム勝ち点
2019横浜F・マリノス70
2020川崎フロンターレ83
2021川崎フロンターレ92
2022横浜F・マリノス68
2023ヴィッセル神戸71
直近5年のJ1優勝チームと勝ち点

優勝に必要な勝ち点ボーダーラインは「70以上」が堅そうですね。それに加えて今シーズンから20チームでのリーグ戦になり、4試合分増える為、「75以上」を狙えると優勝の可能性も高まってきそうです。

J1優勝争い予想

前半戦では町田ゼルビアガンバ大阪が台風の目になるが、前者は対策を立てられた後半失速し引き分けが多くなる、後者は走れなくなった夏以降に失速し負け試合が増えると予想します。逆に後半戦は監督が馴染んだ浦和レッズが勝ち点を伸ばしてそのまま戴冠。サンフレッチェ広島は29節から32節が大きな山場となると思われます。

ヴィッセル神戸は中位〜下位からしっかりと勝ち点を奪うが、上位陣に苦しみ中々勝ち点奪えず。横浜F・マリノスは勝ちきれない試合が続き、鹿島アントラーズは後半戦で失速・川崎フロンターレは後半戦で調子を取り戻し来年への布石とする。

セレッソ大阪とサガン鳥栖は今シーズンのキーマンになると思っていまして、この両チームから勝ち点3〜6を取れたチームが上位にくる条件になるのではないでしょうか。

J1残留争いはこうなる!

chunichi.co.jpさんより引用

続いて、今度はJ1残留争いに焦点を当てて解説します。

同様にJ1残留争いにどれぐらいの勝ち点が必要なのか見ていきましょう。

チーム勝ち点
2019松本山雅FC31
2020湘南ベルマーレ27
2021徳島ヴォルティス36
2022清水エスパルス33
2023横浜FC29
直近5年のJ2自動降格枠チームとその勝ち点

今シーズンにおいてはトップとボトムチームの差は詰まっていると筆者は考えておりまして。また、先ほどお伝えしたように今シーズンは4試合分多いです。

2018年に柏レイソルが降格した勝ち点39を上回る、過去最高の勝ち点40で降格なんてこともあり得ると思っています。残留に必要なボーダーラインは「40」と見ていいのではないでしょうか。

J1残留争い予想

北海道コンサドーレ札幌ジュビロ磐田アルビレックス新潟に東京ヴェルディ・京都サンガ・柏レイソル・湘南ベルマーレまでが最後まで残留争いとなりそう。その中でディフェンスラインに不安要素を抱える先の3チームが最終的に降格と予想します。

ACLE出場枠争いはどうなる?

ACLは2024-25シーズンから大きくモデルチェンジします。UEFAをイメージするとわかりやすいかもしれませんね。

ACLE:J1リーグ1位、2位、3位

ACL2:天皇杯優勝

ACGL:不参加

筆者の予想では、浦和レッズ、サンフレッチェ広島、ヴィッセル神戸がACLE参戦の本命です。対抗は横浜F・マリノス、鹿島アントラーズ、川崎フロンターレでしょうか。

しかし今回が初年度となるACLEをあえて避けるチームが出てくるかもしれません。特に超過密日程を避けたいチームは今回無理してまでと考えてもおかしくないと思います。 若い選手を多く抱えるチームや選手層に厚みがあるチームほど狙っているのかもしれません。

注目チームを紹介

名古屋グランパス公式X(旧Twitter)より引用

筆者の注目チームは名古屋グランパスです。良い意味でも悪い意味でも注目しています。

ここ数年間「堅守」のイメージが強かったのですが、「攻撃」にシフトしたかのような補強を敢行しました。FWにはユンカー、パトリック、永井、山岸 MFには米本、和泉、椎橋、森島、中山、稲垣、山中、小野といった実力者をそろえた一方で、DFは野上、ハチャンレ、井上、三國というメンバー。正直なところ名古屋ディフェンスラインの中核とも言えた中谷・藤井・森下が抜けた穴は埋まっていないように思えます。

長谷川健太監督がこの部分を放置するとは思えず、シーズン途中で大きな動きがあるのかもしれないと感じます。

FWはどういう組み合わせが最適解なのか。そして和泉、森島がどう関わっていくのかといった攻撃部分での楽しみとDFラインをどう再構築していくのかが注目ですね。そんな今季ですが、キーマンとなりそうなのは山中。WBやSBでの出番が多くなりそうですが、彼の「偽サイドバック」の働きがチームを左右するかも知れません。

まとめ

さて、ここまで2024年シーズンのJ1順位予想をしてきました。

簡単にまとめますと

J1優勝:浦和レッズ

ACLE出場枠:浦和レッズ、サンフレッチェ広島、ヴィッセル神戸


J2降格:北海道コンサドーレ札幌、ジュビロ磐田、アルビレックス新潟


注目チーム:名古屋グランパス

上位を狙うクラブはヴィッセル神戸の「ハイプレス&カウンター」をどのように攻略するのかが鍵となってきます。開幕前に川崎フロンターレが見せてくれたヒントに各クラブが味付けしていくのか、はたまた全く違う最適解があるのか。中位や残留を狙うクラブは「どこで勝ち点を確実に獲るのか」が重要になってきます。以上が筆者の予想となります。

PSGやバイエルン、レアル・マドリードなどのビッグクラブがないJリーグは毎年接戦となる世界的に見て稀有なリーグです。開幕から少ししか経っていませんが、もうすでに大混戦の予感です。ぜひ皆さんも順位予想をしながら、今シーズンのJ1リーグを楽しんでいきましょう。

では、また。

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